2024年8月発行の「科学の学校」からのお知らせです。
小学生におすすめの顕微鏡 －田中京大名誉教授からの手紙－
顕微鏡を用いると裸眼では見えなかった微小な生物の存在に気づき、
新たな世界の存在に驚かされます。
科学の学校では3年生の1学期に顕微鏡の学習を６回行っていますが、
教室の授業のみで、不思議な世界を垣間見るには、まだまだ時間が不足しています。
個人で顕微鏡を購入されて、
時間を見つけて近くの畑や垣根で植物の花粉を採取し、
種類によって大きさや形が違うこと、
茎や葉っぱの微細な構造などを調べてください。
ムラサキツユクサのおしべのひげのつややかに輝く細胞には感動します。
また、田んぼの泥水や浮草を採取して観察してください。
愛くるしいタマミジンコの体液の流れる様子に見入っていると時を忘れます。
ほかに、ウズムシ、ゾウリムシ、ミドリムシなど動物性プランクトン、
珪藻やイカダモ、ミカヅキモ、アオミドロなど多くの動植物が見られます。
図鑑と対比して調べてください。
さらに、水草の根や茎の部分を根気よく眺めていると、
ワムシやツリガネムシの食餌する様子が見られ躍動感あふれる生命の営みに驚き、
鏡下の小宇宙に魅惑されます。
では、何を買えばよいですか、との質問が返ってきます。
希求条件を列記すると、
倍率は500倍あれば十分。
照明を内蔵している。
単眼でよい。
光軸をプリズムで30度程傾けた物が良い。
ピント合わせ、ステージ移動に微動機構があること。
価格は1万円程度。
ユーチューブにボスケさんがSVBONY SV601を紹介していて評価は良い。
中国製だが希求要件を満たし、8500円（2024年8月現在は11,580円）なので
SVBONY社のインターネットで注文しました。
在庫あり、送料無料、佐川急便と書いてありましたが
2週間後に福山運送が届けてくれました。
上海からの発送でした。
さて、商品は、
・軽くておもちゃ感が強いですが、フレームは一応金属製で安定しています。
鏡筒でスマホを支えるのでこの部分の強固さは大切です。
顕微鏡観察ではスケッチすることが大切なのですが、
最近のスマホのカメラを用いると一瞬にしてシャープな映像が残せます。
慣れないうちは写真が簡単だし、動画もとれる利点がありお勧めです。
でも、スケッチすることと、写真を撮ることには
本質的な違いのあることは知っておいてくださいね。
写真には不要なゴミが写っていること、立体をうまく捉えられてないなどの
欠点がありますのでメモ書きで補ってください。
・おもちゃ的と言いましたが、小型軽量であることは
学習机の横に収納しておき、狭い机上で手早く利用できるので
利点でもあります。
・ステージは薄っぺらで、やや不安定でした。
ステージの裏に円板式カラーフィルターがあり、
これを回そうとするとピントが狂います。
・対物レンズはｘ４、ｘ１０、ｘ４０が付いています。
4，10倍は良好ですが40倍はスプリング方式の為か良好とはいえません。
対眼レンズは10，20倍が付属してり明るくて良好です。
・鏡筒部分が伸長できてさらに4倍増幅できますが
便利かどうかは使いこなさないと分かりません。
・リボルバーで対物レンズを変えるたびに
焦点距離が大きく変わるのはいささか不便です。
・照明はLEDランプが内臓されています。
単三電池×2本あるいは付属のACアダプターが使えるので便利である。
・ステージバーニアが付属しており期待していたが、
X軸のバックラッシュが大きく少し残念です。
・小型軽量なので場所を取らず、収納に便利。
・プリズムの裏にゴミが付着しているようであるが、
プリズムは外すと光軸が狂うので掃除ができない。
覗いたときに気になるが安価なのでがまんする？
・スマホ用のマウントは手作りしましょう。
・光源の調光はできますが、絞りがありません。
色フィルターは多用しないと思うので必要なら
この部分を改造すればよいとおもいます。
結論としてコストパフォーマンスが良く推奨できる代物である。
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メール（kagaku@ikuseisha.co.jp）でお願い致します。
すでに満席のクラスや終了した講座もありますが、
空きのあるクラスもまだございます。
奮ってご参加ください。
先月のクイズの答え
※今月は科学クイズをお休みします。
虹が遠くに見えました。一番外側は何色でしょうか。
答え：① 赤
主虹（目立つ方）は外側が赤です。
まれに現れる副虹（薄い方）は外側が紫で色の並びが逆になります。
開講日カレンダー
■集中コースは休みなしです。ご注意ください。
■通常コースの２学期は9/2（月）スタートです。
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