「科学の学校」について
「科学の学校」は、僕にとって理系の道に進むきっかけとなった要因の一つです。
僕は小学校三年生から中学三年生まで「科学の学校」に通っていました。一貫して言えるのは、いつも実験を楽しみにして通い、実際に実験が楽しかったということです。
ささいなことですが、そのような楽しい実験の連続が、科学の世界への興味を抱かせることになったのだと思います。では実際、何が面白かったのか? それは2つに分類することができると思います。
① 科学現象の実体験
学校で習う理科の授業とは違い、「科学の学校」は常に実験ベースです。つまり必ず何らかの科学現象を体験できます(なお少人数だから、本当に間近で)。
たとえ以前見たことがある現象でも、別のアングルからより詳しく体験できることが素晴らしいところでしょう。このような目に見える科学現象を毎回体験できることが、純粋な面白さや感動の要因になっているのだと思います。
② 科学現象の理論
科学というだけあって「現象」だけで終わりません。「なぜこのようなことが起こるのか?」という問いかけが授業の中にあります。実験がない小学校や中学校では、教科書を中心として学ぶことがほとんどなので理解度は低いです。
一方「科学の学校」は、目の前で起こる現象について考えるので、その分、理論を理解した時の「なるほど!」と思う満足感は大きいです。もちろん小学生・中学生に対して年相応の説明がなされるので、知的欲求が満たされます。
さらに楽しかったことに、「工作」をする時間が多かったように思います。昔から工作が大好きな僕としては、実際に自分で何かを作って現象を確認するということが楽しみでした。電子工作、紫キャベツの焼きそば、またはポンポン船など。多くの「ものづくり」が思い出に残っています。
実際、授業でおこなっている内容は(より詳しい科学的理論を勉強するという意味では)小学生や中学生レベルを超えています。最近、大学の講義でトランス(変圧器)について詳しく習ったのですが、「科学の学校」でトランスを使った電子工作(蛍光灯を光らせる実験)を思い出しました。
他にも電気分解やモーターの原理など、多くが中学・高校時代の理論/問題集でカバーされており、「これ見たことある!」と感じた瞬間が多々ありました。その時、「科学の学校」で習った実験の理論や詳細を忘れていても、それを体験した経験が思い出され、より理解が深まったと思いました。
「ロボサイエンス」について
僕が最初にロボットに出会ったのは「夏の特別実験」で、サッカーロボットを作るコースでした。特に最初は興味があったわけではなかったのですが、その講座でレゴを使ってロボットを作るということを知った時、子供の頃からレゴがとても好きだったので、すごくワクワクしたのを覚えています。
今思えば、この夏の特別実験は僕の人生の中で最大と言っていいほどの分岐点でした。ロボットなしで語ることは不可能と言っていいほど、ロボット製作は自分の一部になりました。
僕にとって奇跡的な「夏の特別実験」の出会いから(当時は「ロボサイエンス」という名前はありませんでしたが)、ロボット大会(ロボカップジュニア/WRO)に参加するため、週末「ロボサイエンス」の教室へ通い、大会の練習を行う日々でした。
工作好き・レゴ好きだった僕にとって、ロボット製作は他のものとは違う楽しさがありました。また、ロボットにおいては失敗の連続でしたが、稀に起こる成功を手にいれた時の達成感は、他にはないものでした。
失敗する度に「なぜ失敗したのか?」と真剣に考え続け、それをフィードバックし続けることが唯一の攻略法でした。他の誰でもなく、自らが知恵を絞り出して考えたからこそ、最高に面白い。だから次の困難に出会ってもぶち当たっていけたのだと思います。最初は日曜日に2時間行われる練習会も、時間が足りず、家での取り組みが大半を占めるようになっていきました。もうその時点では、完全に夢中になっていました。
ロボット活動は「科学の学校」の中学三年生の卒業が終わってもさらに加速しながら続け、数々の大会を経験してきました。自分の作ったロボットが成功して最高に嬉しかった時も、失敗してこれほどまでに悔しい思いをした時も、今となってはかけがえのない思い出です。
もちろん今でもロボット製作は続けています。小学生の時に「科学の学校」の教室に行って「なぜうまくいかない?」と真剣に考えていたのと全く同じ心構えで、工学部の工房で問題と向き合っている日々です。
「なぜうまくいかない?」と考え続けた先に、今がある。