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ROBO SCIENCE

ライントレース ―
しきい値を自分で決める

2026.10.07
R1(Robotics1 初級) R2(Robotics2 中級)

前回と同じ「線をたどる」を、センサーの使い方だけ変えてやり直します。色モードから反射光モードへ。切り替える理由と、ひとつだけ増える作業の話です。

色の名前をやめて、明るさの数字で読む

前回の色モードでは、センサーが「白」「黒」と色の名前で答えてくれました。反射光モードは答えません。返ってくるのは 0〜100 の数字だけです。

切り替えるいちばんの理由は、銀色です。レスキューラインのコースには、救助ゾーンの入口に銀色のテープが貼ってあります。ところが色モードでは、銀色を「白」と答えてしまいます。床の白と区別がつきません。

反射光なら数字で返ってくるので、銀色は白よりさらに大きな値になります。走りながら「ここが入口だ」と気づけます。

理由はもう2つあります。色モードは少し遅く、線のふちのような「あいだ」で「白でも黒でもない」と答えることがあります。反射光なら、どちらも起きません。

そのかわり、作業が1つ増えます。白と黒の境目を、自分で決めることです。

白と黒を測って、しきい値を決める

やることは3つです。

やること
1白い床の上にセンサーを置いて、数字をメモする
2黒い線の上に置いて、数字をメモする
3そのちょうど真ん中を境目にする
0 20 40 60 80 100 反射光 黒い線 15 白い床 85 しきい値 50 これより小さければ「黒」 これより大きければ「白」 (85 + 15)÷ 2 = 50
白い床と黒い線を測って、その真ん中を境目にする。この境目を「しきい値」という。

この境目をしきい値といいます。しきい値より大きければ白、小さければ黒として扱います。

図の 85 と 15 は例です。自分で測った数字を使ってください。隣の席の子の数字を写しても、自分のロボットは動きません。

教室が変われば、数字も変わる

反射光の数字は、まわりの明るさで動きます。窓際と部屋の奥でもちがいます。

ですから大会の会場では、必ず測り直します。これを忘れると、教室では動いたのに本番で動かない、ということが起きます。

プログラムの形は、前回のまま

4つの分かれ道も、「もし」の入れ子も、前回とまったく同じです。変わるのは、白か黒かをどう判定するかの部分だけです。

ライントレースのフローチャート。センサー1を調べ、その結果ごとにセンサー2を調べて、前進・右・左・?の4つに分かれる。
前回と同じフローチャート。形はこのまま使います。変わるのは、ひし形の中身だけです。
白黒の判定
前回(色モード)色が黒なら
今回(反射光モード)数字がしきい値より小さければ

実際に組んだプログラムがこちらです。

LEGO SPIKEのブロックプログラム。ずっとの中に「もし C 反射光が 50% より大きいなら」が入り、その中にさらに「もし D 反射光が 50% より大きいなら」が入って、4つの場合に分かれている。
「ずっと」の中に「もし」が2段。決めたしきい値 50 が、そのまま条件の数字になっています。いちばん下の「でなければ」が空いているところが、4つめの「黒・黒」です。

4つめの「黒・黒」も、前回と同じく空けたままにします。交差点なのか、太い線なのか、ゴールの印なのか、ひとつに決まらないからです。

1つ足すたびに、走らせる

作る順番を決めてあります。

作るもの
1まっすぐ進む、だけ
2左が黒なら左へ曲がる、を足す
3右が黒なら右へ曲がる、を足す
4「黒・黒」の場所を作る

1つ足すたびに走らせます。まとめて作ると、どこが悪いのかわからなくなります。

走るときは反射光、人をさがすときは色モード

では、反射光だけで全部こなせるかというと、そうはいきません。

救助ゾーンで助ける人は緑です。ところが緑は、反射光で測ると黒とほとんど同じ数字になります。どちらも光をあまり返さないからです。しきい値をどこに置いても、この2つは分けられません。

そこで、場面によって使い分けます。

場面使う読み方見つけたいもの
線をたどっているあいだ反射光黒い線、そして銀色のテープ
救助ゾーンで人をさがす色モード緑の人

1台のロボットが、場面に応じてセンサーの使い方を切り替えます。部品を足すのではなく、読み方を変えるだけです。

その色モードが、中で何をしているのか。次はそこを開けます。

カラーセンサーは何を測っているのか →

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