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ROBO SCIENCE

Raspberry Pi Pico を Arduino IDE で使う ―
はじめの準備

2026.09.25
R3 PE(Pre-expert) ES(Expert-soccer) ER(Expert-rescue)

ロボサイエンスの R3 から上のコースでは、マイコンに Raspberry Pi Pico を使い、Arduino IDE で C++ のプログラムを書きます。そのために、最初に1回だけ必要な準備があります。順番にまとめます。

なぜ Pico なのか ― 安い・速い・やり直せる

マイコンは、ロボットの頭脳にあたる部品です。数ある中から Raspberry Pi Pico を選んでいる理由は、次のとおりです。

理由中身
安くて手に入りやすい1個1,000円前後。失敗をおそれずに使える
Arduino IDE で使える世界中で使われている開発ソフトで、処理の速い C++ のプログラムを書ける
処理が速い計算をするコアが2つあり、同時に2つの仕事ができる
書き込みが簡単で、失敗してもやり直せるUSB ケーブル1本で書き込める。プログラムをまちがえても、書き込みなおせる
どのピンでも PWM が出せるモーターや LED の配線を、ピンの都合でしばられない
通信が2つずつあるUART・I2C・SPI が、それぞれ2系統使える

弱いところもあります。アナログ入力は3本だけで、信号は 3.3V 専用です。5V の信号をそのまま入れると壊れます。

Arduino IDE をダウンロードする

Arduino IDE は、プログラムを書いて、マイコンに書き込むためのソフトです。無料で使えます。

Pico 用のボードを入れる ― arduino-pico

入れたばかりの Arduino IDE は、Pico のことを知りません。arduino-pico という追加のデータを入れて、Pico を使えるようにします。

やること
1メニューの ファイル → 基本設定 を開く(Mac は Arduino IDE → 基本設定)
2「設定」タブの「追加のボードマネージャのURL」に、下の URL を貼り付けて OK を押す
3メニューの ツール → ボード → ボードマネージャ を開く
4検索の欄に pico と入れる
5Raspberry Pi Pico/RP2040/RP2350(Earle F. Philhower, III)の「インストール」を押す
https://github.com/earlephilhower/arduino-pico/releases/download/global/package_rp2040_index.json

手順2で貼り付ける URL。右上の「コピー」で写せます。

手順2 ― 基本設定
Arduino IDE の基本設定の画面。いちばん下の「追加のボードマネージャのURL」の欄に、github.com/earlephilhower/arduino-pico で始まる URL が入っている。
いちばん下の「追加のボードマネージャのURL」に貼り付けて、OK を押す。
手順4・5 ― ボードマネージャ
ボードマネージャで pico と検索した画面。赤い枠で囲まれた「Raspberry Pi Pico/RP2040/RP2350 by Earle F. Philhower, III」がインストールされている。上には似た名前の Arduino Mbed OS RP2040 Boards がある。
赤い枠のほうを入れる。入ると「installed」と出る。

似た名前の Arduino Mbed OS RP2040 Boards は、別のものです。ここで書くプログラムは arduino-pico の書き方なので、必ず上の名前のほうを入れます。

ボードとポートを選ぶ ― ツールで Raspberry Pi Pico

Arduino IDE に、「これから書き込む相手は Pico です」と教えます。

選ぶもの場所選ぶ名前
ボードツール → ボード → Raspberry Pi Pico/RP2040/RP2350Raspberry Pi Pico
ポートツール → ポートPico がつながっているポート
Arduino IDE のツールメニュー。ボードから Raspberry Pi Pico/RP2040/RP2350 へ進み、右の一覧のいちばん上の Raspberry Pi Pico にチェックが付いている。
ボード:ツール → ボード → Raspberry Pi Pico/RP2040/RP2350 と進み、いちばん上の「Raspberry Pi Pico」を選ぶ。
ツールメニューのポートの一覧。いちばん下に uf2conv ポートとして UF2 Board が出ている。ほかの機器のポート名は隠してある。
ポート:はじめての書き込みでは、いちばん下の「UF2 Board」を選ぶ。ほかの機器のポート名は隠してあります。

無線つきの Pico W や、新しい Pico 2 を使うときは、ボードの一覧からその名前を選びます。ボードの名前がちがうと、書き込めません。

はじめての書き込み ― BOOTSEL を押しながらつなぐ

新品の Pico は、そのままではポートの一覧に出てきません。まだプログラムが入っておらず、パソコンと話す準備ができていないからです。

そこで、はじめの1回だけ、基板の BOOTSEL ボタンを使います。

1 BOOTSEL を 押したまま USB をさす 2 パソコンに RPI-RP2 が 出る 3 ポートで UF2 Board を 選ぶ 4 書き込み ボタンを 押す はじめての書き込み(1回だけ) 2回目からは、USB をさして書き込みボタンを押すだけ
はじめの1回だけ、この順に進める。
ブレッドボードに差した Raspberry Pi Pico。USB ケーブルがつながった端の近くにある白い BOOTSEL ボタンを、指で押している。
BOOTSEL は、USB の差し口のすぐ近くにある白い小さなボタン。指で押さえたまま USB をさし、さしたら離す。
やること
1BOOTSEL ボタンを押したまま、USB ケーブルをパソコンにさす。さしたら、ボタンを離す
2パソコンに RPI-RP2 という名前のドライブが出る
3ツール → ポート に UF2 Board と出ていれば、それを選ぶ
4Arduino IDE の書き込みボタン(→)を押す

1回書き込むと、Pico はパソコンと話せるようになります。2回目からは、ボタンを押す必要はありません。USB をさして、ポートで Pico を選び、書き込みボタンを押すだけです。

プログラムのまちがいで Pico が止まり、ポートに出てこなくなることがあります。そのときも、BOOTSEL を押しながらさし直せば、もう一度書き込めます。Pico がやり直しやすいのは、このしくみがあるからです。

動いたか確かめる ― 基板の LED を点滅させる

準備ができたかどうかは、基板に付いている LED を点滅させて確かめます。部品も配線もいりません。

void setup() {
  pinMode(LED_BUILTIN, OUTPUT);       // 基板の LED を出力に使う
}

void loop() {
  digitalWrite(LED_BUILTIN, HIGH);    // 点ける
  delay(500);                         // 0.5秒待つ
  digitalWrite(LED_BUILTIN, LOW);     // 消す
  delay(500);                         // 0.5秒待つ
}

書き込んで、USB の近くにある緑の LED が、0.5秒ごとに点いたり消えたりすれば、準備は終わりです。

LED_BUILTIN は、基板に付いている LED のことです。次の回では、自分で LED をつないで光らせます。

ロボサイエンス講座、初回はLEDの点滅から →

動かないときに見るところ ― 症状から原因を引く

症状原因対処
RPI-RP2 のドライブが出ないUSB ケーブルが充電専用データを送れるケーブルに替える
RPI-RP2 のドライブが出ないBOOTSEL を押せていない押したまま USB をさし、さしてから離す
ボードの一覧に Pico がないPico 用のボードが入っていないボードマネージャで、もう一度インストールする
ポートに何も出ないPico にプログラムが入っていない。または、プログラムが止まっているBOOTSEL を押しながら、さし直す
書き込みでエラーが出るボードの名前がちがうPico・Pico W・Pico 2 のどれかを、使っているものに合わせる
ロボサイエンスについて

ロボカップジュニア2027 に向けて、レスキュー(災害救助)とサッカーの2種目に取り組みます。プログラミングと電子工作の経験は問いません。

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